借金問題で契約した弁護士が辞任してしまうケースとは?

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多額の借金を抱えている人にとって弁護士は救世主といえます。基本的に貸金業者は個人から借金の減額を頼まれても拒否しますし、元金のみの分割返済を提案された場合も同様ですが、弁護士からの要望であれば受け入れることが多いからです。

つまり、弁護士を代理人にすれば借金問題が解決できる可能性が高いのです。ただ、いくつかのケースで弁護士が辞任してしまうことがあるので注意しなければなりません。

弁護士は一度契約した仕事でも自分の意思で辞任できる

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弁護士に対して弱い者の味方というイメージを持っている人は少なくないでしょう。実際、テレビドラマなどには、周囲から事件の犯人だと思われている人を救うために街を駆けずり回って無罪の証拠を集める弁護士が出てきます。

確かに弱い立場の人を助けてあげようという気持ちで弁護士をしている人は少なくないですが、だからといって、どのような依頼人であっても黙って仕事を請け負い、助けようとしてくれるわけではありません。なんらかの理由によって、この人の代理人を続けていくのは無理だと判断すれば、弁護士の方から辞任を申し出て契約を打ち切ることもあるのです。

依頼者には弁護士に対して「辞任を認めない」といえる権限はありませんので、辞任されてしまったらそこで関係は切れてしまいます。

任意整理で交わされた和解契約を守らないと辞任に至ることが多い

では、借金問題の解決のために契約した弁護士は、どういった場合に辞任するのでしょうか。一番よくあるケースは依頼者、つまり、債務者が債務整理をしたときに交わされた契約を守らなかったというものです。たとえば、複数の貸金業者と任意整理という形で和解したとします。

任意整理をすると、毎月、決められた日に元金の一部を債権者に返済しなければなりません。ところが、債務者がこの契約を守らず返済しないでいると、債権者は債務者の代理人である弁護士に対して「返済されない!」といってきます。

このケースは明らかに約束を守らない債務者の方が悪く、そんな債務者を守るのはもうまっぴらだと思えば、弁護士は「あなたの代理人を務めるのはもうやめます」ということになるわけです。

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報酬が支払われない場合も弁護士は辞めてしまう

弁護士に約束していた報酬を払わなかったというのも、弁護士が辞任する典型的なパターンです。借金問題を抱えている人は、弁護士に支払う報酬を用意するのも難しいほど困窮していることが多いです。

そのため、大抵の弁護士は報酬の分割払いを認めているわけですが、それでもやはり払えないという人がいるのです。

いくら借金問題で苦しんでいる人を救いたいと考えている弁護士であっても、ただ働きということではやっていけないので、当然、辞任を選択することになります。こういうことにならないためにも、弁護士報酬だけはできるだけ最初に全額用意して支払った方がいいでしょう。

任意整理の場合、弁護士が受任してから債権者への支払いが始まるまで数ヶ月のタイムラグがあります。この期間を利用してお金を貯めて、弁護士への支払いに充てるというのが一般的なケースです。

弁護士がやめてしまったら借金問題はどうなる?

実際に弁護士が代理人をやめてしまったらどうなるのでしょうか。この場合、弁護士が債務者の代わりに受けてものことがすべて債務者に直接届くことになります。たとえば、返済期日を過ぎれば債務者の携帯などに督促の電話がかかってくることになりますし、督促のはがきも届くようになるわけです。

もし、こうした督促をされるのがつらくて弁護士に借金整理を頼んだという場合、完全に元のつらい状態に戻ってしまうことになります。弁護士から辞任通知が届くかどうかは、弁護士によっても対応が変わってきます。基本的に通知してくる可能性が高いですが、弁護士と契約していたときに持っていた携帯電話を解約していたり、住んでいた場所から引っ越しているのであれば辞任通知は届かず、債務者が知らない間に辞任されていたということになるでしょう。

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任意整理の和解契約もリセットされてしまう?

弁護士が辞任してしまったことで、債権者と交わした和解契約がなかったことになるのはあり得るでしょうか。基本的に任意整理をした場合の契約書には、「もし、期日までに返済がなかった場合は和解を取り消して一括返済を求める」といったことが書かれていることが多いですが、実際に和解を破棄するかは債権者次第です。

債権者が貸金業者の場合、和解を取り消して一括返済を求めてもどうせ債務者は払えるわけがないと判断し、代理人の弁護士がいなくなっても返済条件は変わらないこともあります。ただ、当然、一括返済を求めるようになる業者も存在して、そういう業者からは現在の債務を一括で振り込むようにという督促状が届くようになるでしょう。

貸金業者によっては利息と遅延損害金を再請求してくることも

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任意整理の場合、利息や遅延損害金はカットして、元金のみ分割で返済するという契約になりますが、弁護士が辞任すると利息と遅延損害金についてはどうなるのでしょうか。分割返済という契約を破棄して一括返済を求めてくる貸金業者であっても、利息と遅延損害金は加算しないことが多いです。

ただ、業者によっては和解契約そのものを完全になかったことにして、利息と遅延損害金を上乗せした債務を一括返済するようにと求めてくるところも存在します。こういった業者は、別の弁護士と契約して再度和解を申し込んでも拒否してくる可能性が高く、あくまでも利息、遅延損害金を含めた債務の返済を強行に主張してくるので、なんとかしてお金を用意して完済するか破産するか、もしくは一括返済できないのであれば無視するしかありません。

辞任されてしまった弁護士と再契約は可能?

一括返済を求められたり、カットされたはずの利息や遅延損害金を上乗せされた債務を請求されるのは困る、どうにかして辞任した弁護士に戻ってきてもらいたいと思った場合、再契約をするのは可能なのでしょうか。これは相当難しいといえるでしょう。

弁護士が辞任に至るのは相応の理由があり、依頼者が謝罪してきたからまた引き受けるとは簡単にはならないからです。したがって、再度、弁護士を代理人にして債権者と和解の協議をしたいというのであれば別の弁護士を探して契約した方がいいでしょう。

ただ、和解条件に従った返済ができずに弁護士が辞任したという場合、別の弁護士と契約しても同じことが起きて、結局、弁護士に支払ったお金が無駄になるというケースは珍しくありません。

元金のみの分割払いでも難しいという場合は潔く自己破産を選択するのも一つの方法といえます。

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